図書館員のお仕事 Vol.1 では、図書館の本にB-コートを貼るメリットや、B-コートの貼り方をご紹介しました。
今回は、図書館で最も行われている業務、排架と書架整理です。排架・書架整理はなぜ必要か、業務を行う際のちょっとしたポイントや、業務に便利な図書館製品をご紹介します。
排架・書架整理とは
排架(はいか)とは、図書館の資料を決められたルール(請求記号の順番)に沿って並べることです。配架と表記する方も多いと思います。
排架・書架整理は、図書館で行っている基本的な業務で、利用者が本を探しやすいように書架を整理することは図書館員の大切な仕事の一つです。
並べるだけの単純な業務に思われますが、繰り返し作業することでどの棚にどんな本が収容されているかが自然と身に付き、レファレンス等にも役立つ図書館員にとっては重要な業務とも言えます。
排架・書架整理 ポイント
本の収容を考える
本の収容は、棚1段につき7~8割程度の収容を目安にするのがおすすめです。
常時10割収容されていると、返却された本や増えた本が排架することができず、本の出し入れがしにくくなります。 常時10割収容の棚は、除架(本の保管場所の移動)や除籍を検討しましょう。
収容に余裕のある段には、イーゼルやブックスタンドを利用して本の表紙の面出しをしてみましょう。その棚にどんな種類の本が収容されているのかが利用者から見てわかりやすくなります。
また、棚の端の本が倒れてしまう場合は、ブックエンドやブックサポートを使用して本を支えましょう。
背を傷めない本の取り出し方
本を棚から取り出す時、背表紙の一番上の背の頭に指をかけて取り出していませんか?
この取り出し方は、背の頭にばかり負担がかかり、本の背の頭がボロボロになってしまいます。取り出す時は、表紙と裏表紙を掴んで取り出すと本が傷みにくくなります。
しおりひもを保護
しおりひもの先が本の下から飛び出したまま排架していませんか?
そのまま繰り返すと、しおりひもの先が摩擦によって擦れてしまい、先がボソボソになってしまったり、切れてしまうことがあります。しおりひもは本から飛び出さないよう、ひもの先を本のページの中へ入れてから、排架しましょう。
背表紙を綺麗に見せる
棚板の一番手前の木口(こぐち)に本の背を合わせることで、背表紙が真っすぐ綺麗に並び、本のタイトルが見やすくなります。
本は奥に押し込まず、棚板の一番手前に背表紙を合わせる面揃え(めんぞろえ)を心がけましょう。
排架・書架整理に便利な図書館用品
排架・書架整理の業務で、多くの本を何度もカウンターへ取りに戻るのは大変です。多くの本を一度に運べるブックトラックが必須です。
キハラのスチールブックトラックはなめらかな走行性と静音性に優れ、開館中に本を載せて移動をしても読書をしている利用者の迷惑になることがありません。走行中に「ガタガタ」や「ゴトゴト」と大きな音がするブックトラックは買い替えることをおすすめします。
たくさんの本に触れていると手が真っ黒になってしまったり、手の乾燥や、本のページで手指を傷つけることもあります。
キハラのライブラリーグローブは光触媒チタンアパタイトを使用した高機能手袋。装着することで、手指の安全と衛生的で健康的な肌を保つことができます。手袋の表面のスベリ止め加工で、本を大切に扱うことができ、汚れた場合には水洗いすることができます。
展示できるスペースがある場所には本の表紙を見せる展示がおすすめです。表紙にはたくさんの情報がつまっており、表紙を見せて展示することによって本の魅力をアップさせ、手に取ってもらいやすくなります。
キハラの展示用品は本のサイズや展示方法に合わせたブックスタンドや展示用イーゼル、2段面出しができるNK02など、種類を豊富に取り揃えています。
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