みなさん、キハラの新しいウェブサイトはもうご覧いただけましたか。リニューアルしたトップページでまっさきに目に飛び込んでくる、やわらかな光のなかでたたずむ図書館のワンシーンが印象的だと感じる方も多いのではないでしょうか。実はこの写真は、国内外のライフスタイル誌や商業写真をはじめ、インスタグラムでも多くのファンを魅了する写真家の濱田英明さんに撮影いただいたものです。今回は、当日の写真撮影の様子を、同行されたウェブディレクターで写真家でもある、額賀順子さんにうかがいました。
キハラ:濱田さんに写真をお願いしたいというのは、額賀さんからのご提案でした。どうして濱田さんに依頼したいと思われたのでしょうか。
額賀さん:わたしも写真を撮るのですが、最初に濱田さんの写真を見たのはウェブサイトだったと思います。そのあと私が濱田さんの個展を見にいったり、濱田さんが私の個展を見にきてくださったりもしました。濱田さんはすごくすてきな写真を撮られるので、今回、キハラさんのサイトリニューアルのお話があったときに、濱田さんにお願いできたら、図書館界に写真で旋風が巻き起こるんじゃないかと……。
キハラ:たしかに濱田さんの写真は細やかな感性を感じる一方で、誰にでも愛される器の大きさを感じられて、誰にとっても開かれた場所である図書館にも通じるものがあります。
額賀さん:濱田さんの写真の魅力をわたしなりの言葉で表現すると、まず、ひとの雰囲気をやわらかく撮られること。もうひとつは、ひかりとか空気感のとらえ方がとても自然なところだと思います。
キハラ:自然なんですが、こういう空気感の写真を撮られる方はいらっしゃらなくて、そういう意味ではとてもユニークだともいえますね。
額賀さん:そうですね。利用される方に気持ちよく使ってほしいという、キハラさんの図書館用品のコンセプトを伝えられるのは、濱田さんをおいて他にいらっしゃらないのではないかと思っています。
キハラ:当日の撮影はどのように行われたのでしょうか。
額賀さん:撮影で使うカメラはデジタルではなく、中判サイズのフィルムを使って行われました。あらかじめこちらで絵コンテも用意していったのですが、それ以上に濱田さん自身が図書館の中をどんどん歩いていかれて、「こっちにきてみて!」「ここがいい!」って。
撮影にご協力いただいた瀬戸内市民図書館は、外の光を多く取りいれた設計で、室内も書架の上に間接照明があって、濱田さんの写真の魅力がぴったりの図書館だったのではないでしょうか。当日は、天候にも恵まれましたね。
途中で、ご自身の写真集『ハルとミナ』が蔵書されているのをみつけて、とても喜んでいらっしゃるのも印象的でした。
キハラ:モデルとして撮影にご協力くださった方も、とてもすてきな方ですよね。額賀さんのお知り合いとお聞きしていますが、どのような方なのでしょうか。
額賀さん:モデルとして協力してもらったのは私の友人で、ふだんは倉敷市でコーヒーマイスターをしています。清潔感があって親しみやすい印象が、図書館という場所の利用者のイメージにあっているんじゃないかと思って、お願いしました。
図書館が誰にとっても身近な存在で、気づきさえすれば近くにあるんだよということを感じてもらえたらうれしいですね。
キハラ:キハラがこれから伝えていきたいことが、濱田さんの写真の力や、リニューアルしたウェブサイトによって、とてもわかりやすくなったのではないかと感じています。
わたしたちもコンテンツを少しずつ充実させていきますので、ぜひ、キハラのウェブサイトに遊びにきていただけたら幸いです。
プロフィール
濱田英明
1977年、兵庫県淡路島生まれ。大阪在住。35歳でデザイナーからフリーのフォトグラファーに転身。海外雑誌ほか、国内でも雑誌、広告など幅広く活躍中。
公式サイト:http://hideakihamada.com/
Instagram: https://www.instagram.com/hamadahideaki/
額賀順子
大阪芸術大学卒。Webデザイナー、写真家、文筆家。WordPressを中心に活動。2014年より社会活動として私設の図書館、男木島図書館を開館している。
公式サイト:https://nukagajunko.com/
男木島図書館:https://ogijima-library.or.jp/